ダモーレ ガット化計画
ヴィオラ・ダ・モーレの弦は、もともと某社のダモーレ用弦を張ってあったのですが、どうも音が気に入らず、TORO社のガット弦に張り替えることにしましので、実際に張り替えてみた状況をご報告します
問題は、適切な太さが見つかるかどうかですね。特注すれば簡単なのですが、どうしても時間がかかるので、まずは既存の他の楽器用弦の中であてはめることができないか検討しました
対象としては、弦の長さからしてヴィオラ用かトレブルガンバ用、テナーガンバ用あたりからさがしてみます
ネット上の、弦の張力計算ソフトを使って弦のテンションバランスから割り出してみましょう。(銀巻線は計算ソフトが使えないので、他の楽器のバランスから割り出すしか方法はなさそうです)
結果として下記のような配列で張ってみました。--の後にある数字は各弦の計算上もとめられたテンションです
1d 056---5.4kg(トレブルガンバ1d弦)
2a 073---5.1kg(トレブルガンバ2a弦)
3f#084---4.8kg(5弦チェロ1e弦)
4d 097---4.0kg(トレブルガンバ3e弦)
5a 120---3.5kg(トレブルガンバ4c弦)
6d 082R--? (トレブルガンバ6d弦)
7a 088R--? (ヴィオラ4c弦)
実際に張るにあたっては、特に巻線のテールピースとペグの孔が小さすぎたので少し大きくしました。それ以外は特記事項無し
結果は?なにぶんダモーレを弾きこなす能力がないので、弾ける方のご来訪を待つことにはなりますが、とりあえず音を出してみた印象でご報告します(我こそは、と思う方、ぜひ試奏にお越しください):
●音はやはり豊かで厚みがある感じになりました。大正解 v(^_^)
●1弦はちょっとテンションが強すぎる感じ。特注するならもう少し細くても良いかも
●6、7弦はもう少しテンションが強くても良いかな?やはり特注するなら一段太めでも良い?
--検討の流れ------------------------------
1.2a弦
まずヴィオラ(弦長335mm)の1a弦の通常のテンション:076の弦の場合4.6kg
これを基準にダモーレ(弦長370mm)の2a弦で使えそうな弦を検討したところ、トレブルガンバ(弦長360mm)用の2a073をダモーレに張るとテンションは5.1kgです
2.1d弦
これに近いテンションになる1dに使えそうな弦は、やはりトレブル用の1d056。これをダモーレに張るとテンション5.4kgになりそうです。ちょっときつけど、なんとかぎりぎりでOKかな?
3.3f#弦
これはトレブルの3e097でどうかとおもったのですが、ダモーレの弦長で3f#に張ると3.9kg。これはちょっと弱すぎるかもしれない
ということで、5弦チェロ用の084で検討すると4.8kg。これならバランスがとれるかもしれません
4.4d弦
トレブルの3e097が使えそうです。ダモーレに張ると4.0kg
5.5a弦
トレブルの4c120だと3.5kg
6.6d弦
銀巻線はテンション計算ソフトが適用できないので、上記のバランスなどから感覚的にあてはめてみます。トレブル用の6d(銀巻)線が使えそうですね
7.7a弦
ヴィオラの4c088(銀巻)で試してみましょう
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