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山本徹のバロックチェロワークショップⅡ(2016年10月9日) ご報告

2016/10/12
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2016年10月9日、茅ヶ崎駅からほど近いスタジオ・ベルソーの4階会場をお借りし、山本徹さんによるバロックチェロワークショップ第二回を開催いたしました。午前がバロックチェロ入門、午後がチェロ二重奏&通奏低音と盛り沢山の内容。連続で受講・聴講された方も多く、長丁場をお疲れ様でした
おかげさまで今回も大変好評をいただき、
「すばらしい公開レッスンだった」
「通奏低音の奥の深さを沢山教えていただいた」
「伴奏をさせて頂ける機会はなかなかなく大変勉強になった」
「ハーモニーの変わり目がいかに大事か分かった」
等、レッスン面でも、また講義の面でも喜びの声を多数いただきました。誠にありがとうございました

午前 : 第一部・バロックチェロ入門

まずはバロックチェロ入門から。バロックチェロが初めての方にもわかりやすく、チェロの歴史やガット弦の歴史との関わり、初期の作品やポイントとなる作曲家・チェロ奏者、楽譜の変遷などを、丁寧な図版資料とともに解説いただきました。
実際の演奏の面でも、エンドピンがないとどのように音が変わるのか、ガット弦だとどうなるのか、弓が違うととどうなるのか、理論的に解説。お手入れの仕方についても伺いました
今回は山本さんに、バロック弓・クラシカル弓・モダン弓による違いをデモンストレーションしていただくだけでなく、休憩時間に受講者の皆さんにもそれぞれ弾き比べていただくことが出来ました

その後、午前中はバッハの無伴奏チェロ組曲第1番を題材にレッスン。曲ごとの曲想の違いから、曲の区切れる箇所、何声部で構成されているか等、弾く時に考えなければならないことを沢山ご教授頂きました。おひとり20〜30分という短い時間ではありましたが、レッスン中にも、どんどん音が変わってゆかれました

午後 : 第二部・〜ヴィヴァルディ編〜 チェロ二重奏とチェロで弾く通奏低音

午後はいよいよヴィヴァルディと通奏低音!こちらも前半は座学にて、チェロソナタの成立年代や同年代のチェロ作品例、シェーンボルン・コレクション、そして通奏低音とは、古典調律/平均律と調性感・調性格、音のシェイプの作り方などなど、盛り沢山でお話頂きました。
山本さんご自身も通奏低音を語り始めるとゆうに数日はかかると仰ってましたが、今回はビールのために(笑)超特急でレクチャー。それでも、通奏低音とは何か、その基本から、和声の重みを音一つで表さなければならないチェロならではのポイント、拍のヒエラルキー、果てはそれを破る面白さまで、丁寧に解説いただきました
音のシェイプの作り方のところでは、バッハのロ短調ミサよりLaudamus teを例に、実際に先生と一緒に楽譜を読みすすめ、ポイントをレクチャー
また、今後通奏低音を勉強する際に参考になる文献資料もいくつかご紹介下さいました

これらの講義内容を元に、いざ、チェロソナタのレッスンへ!
お一人ずつ山本さんと一緒にひととおり演奏し、レッスンしていただきました
二台のチェロのバランスのとり方をメインに、一箇所一箇所じっくり解説&実践していきます。受講者の方によっては、片方のパートの後にもう片方のパートも!午後はたっぷり3時間を見込んでいましたが、それでもあっという間に終了の時刻となりました

終了後は、会場一階のレストランでビール&ワイン!お疲れさまでございました

アンケートご紹介(抜粋)

今回も沢山の熱い喜びの声をいただきました。一部となってしまいますが、ここでご紹介させていただきたいと思います

"第一部 バロックチェロ及びバロックが好きでありながら、キチンと知識を持たないまま現在に至った。そのため、本日のテキスト・講義内容は初めて知ることも多くありました。やはり、短い時間ではあっても、生演奏を間近で、というのは大きな魅力で、又、数名交代で公開レッスンという形は今ならった内容をフィードバックできるので(自分が言われるときは緊張していてなかなか実行できないが他の方の演奏を見ながら説明をきくのはとてもわかりやすい)とても端的で基本的な助言をいただいて、来て良かったです。
第二部 友人と近々やってみようと考えており、本日のレッスン内容、よく復習してみようと思います。何より、山本先生の装飾があまりにカッコよくてもう随所でキラリ☆キラリ☆と美しく響き、悶絶しそうでした。"
"日頃なんとなく何も考えずに弾いていた通奏低音の奥の深さを沢山教えて頂き、大変勉強になりました。2重奏もメロディー、通奏低音のニュアンス、強弱を一音毎に考え、細かく、少しずつ音楽を組み立てていく楽しみがあるとわかりました。また次回があれば、ぜひ参加させて頂きたいと思います。よろしくお願いします。"
"バロックの同時代楽器の話、弓の特性、無伴奏での声部の話、調性や和音の話など、バロックチェロを初めたいと思った時に聞きたい話がいろいろと聞けて大変参考になりました。モダンでBachやVivardiを弾く際に、実際にいろいろ使える話がありましたし、それより楽器が用意できればガットを張って弾いてみたいと強く感じました。"
"通奏低音を弾く時はどうしても単調になりがちですが、今回のレッスンでルールの一部を学ぶことが出来ました。オーケストラで弾くことばかりですが、今日習ったことを参考にオケにも活かせればと思います。"
"本日はすばらしい企画で勉強になりました。山本先生は、楽器の知識はもちろん、楽譜やいろいろなことをよくご存知なので、とてもすばらしいレッスンでした。また、ガットの音を生で一日聞けたのも良かったです。ガット弦をはってみようと思いました。"
"伴奏をさせていただけるレッスンはなかなか経験がないので、大変勉強になりました。音のシェイプを揃える、和音の重みを表す等、今後はもっと意識的にやっていかねばと思いました。"
"今回もポイントを色々お教えいただいて貴重な体験でした。強弱+強弱では解決つかないなぞの部分が少し解明できました。ハーモニーの変わり目がいかに大事かが分かり、それとチェロの和音ですぐに示せる先生の勉強の深さにとても感心しました。息を止めないで弾けるようにできたらと思います。"
"第一部・第二部と通して聴講させていただき大変勉強になりました。特にバロック弓からモダン弓までの聴き比べは初めての経験で、興味深い内容であったとともに、第二部での通奏低音に関する講座も初めて勉強できたことでした。楽器を持参できれば弓の違いを実際に試せたのですが、出張のためそれができなかったことが残念です。"
"素晴らしい公開レッスンでした。音の作り方など、とても新鮮な驚きがありました。"

また次回へのご希望として、
多くの方から通奏低音講座続編の希望をいただきました。いただいたご希望を参考に検討させて頂きます。誠にありがとうございました
そして、この度はスタジオ・ベルソーさんにも大変お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます

※画像は全て、クリックで拡大します。どうぞお楽しみ下さい

楽器は在庫があれば全て試奏可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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