古楽器輸入販売・ムジカアンティカ湘南|チェンバロ、クラビコード、TOROガット弦、バロック弦楽器、バロック弓、19世紀ギター、バロックトランペットなど各種取扱

ポシェット・バイオリン

2009/07/17
私はだれ~でしょ~♪

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リコーダー?フルート?クラリネット?
いえ、バイオリンなんです(^_^;)
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もともと、バロック時代から18~19世紀にかけて、ダンスの先生たちが生徒の家(きっとお城や豪華な館?)に出向いて教えるときに使いました。今ならラジカセやステレオを使うところでしょうけれどそんなものはなかったので、自分の外套の内ポケットにこれをすっぽりいれて持ち運んだそうです。だから通称「ポシェット」。ダンスマスターズ・バイオリンとも呼ばれます
写真で縮めてあるわけではなく、ほぼ実物の縦横バランスで撮れていると思います

弦楽器やバロック音楽、ダンスの好きなお客様におつきあいいただくことが増えてきたので、そういった方々はきっとおもしろがってくださると思って企画しました。制作は旧知のIESTA社。期待以上の仕上がりと言っていいでしょう
1717年に作られたというストラディヴァリの「Clapisson」(クラピッソン?)と呼ばれるモデルです 弓もこの楽器にあわせてバロック弓を小振りにしたものを特注。別の製作者のものなのですが、あわせてみるとピッタリ!!
弦はTOROのバイオリン弦使用。太さをいろいろ変えてみると面白いでしょうね

肝心の音は、プロのバイオリニスト丹沢広樹さんにお願いして試奏してもらいました
これもピタリとはまった^^
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丹沢さんはもともと古楽グループの「ソナール・カンタンド」で弾いていらっしゃってTORO弦もお買い上げいただいたりしていました。こういった楽器にあまり抵抗はないのではないかと思ってお願いしたのですが、まさにこの楽器を活かすにはピッタリ。もともと古楽も(モダンもですけど)弾いていらっしゃるので、顎当て、肩当てのないポシェットでも問題なし。 楽器の大きさにあわせてチューニングを変えたり、スコラダトゥーラで弾いてみたり。 ケルティックな雰囲気の早いパッセージはもちろん、ゆっくりした旋律まで弾きこなしてくれました。 お願いして録音させていただいたので、どうぞお聞きください。曲は丹沢さんオリジナルの「海の町」。ケルティックな雰囲気で、二曲目の「漁」はバイオリンを弾きながら踊り出しそうな素敵な曲です^^

ポシェットのサウンドです

丹沢広樹 作・演奏 「海の町・船出」- 海の町・船出


丹沢広樹 作・演奏 「海の町・漁」 - 海の町・漁


丹沢広樹 作・演奏 「海の町・朝市」 - 海の町・朝市



09年11月8日丹沢さんのご提案で録音しなおしました。また「朝市」の楽章も追加しました
→丹沢さん、ありがとうございます^^

丹沢さんは、これまで2~3本のポシェットを弾いたことがあるそうです。一般には、この「ダイエット後のバイオリン」という形よりも、引き延ばした涙滴型のものが数が多く、そちらを弾かれたようです。それに比べてさすがにバイオリンシェープだけあって、曲を選べば十分に楽しい演奏ができそう。音量もごく小さな楽器のわりにはしっかりと出てくれます
「予期していた以上の音。面白い。」とほめていただけました

●追記
丹沢さんからもアドバイスがあり、ブログでの問い合わせもあったので、顎当てがつかないか見てみました。本来は無しで使うものだと思いますが、モダンバイオリンで育った方には顎当てがないとどうにも不安定で弾きにくいようです。分数の16分の1サイズのものだと、楽器の厚みに合うかどうか確認が必要ですが、お尻の部分のカーブにはちょうどはまりそうでした。でもやっぱり「本来顎当てはおかしい」というハード系のご意見も多そうです(^_^;)

楽器は在庫があれば全て試奏可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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